
| 九州景勝鳥瞰図《長崎県:長崎市》 吉田初三郎筆(昭和8年) |
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| 吉田初三郎 明治17年(1884)年1月京都市生まれ、没昭和30年8月。 大正から昭和初・中期にかけて、多視点魚眼法による鳥瞰名所図会を全国にわたって、1400種以上描いた鳥瞰絵師である。「大正の広重」とも呼ばれた。近年評価が急激に高まりつつある。長崎県のものでは、雲仙・小浜が数点と長崎市がある。 長崎市の鳥瞰図は、「景勝の長崎」と題して、昭和9年25日に発行された。長崎を中心として、北は東京から、南は台湾・上海まで描き込まれている。長崎から上海まで、長崎丸と上海航路の軌跡が描き込まれている。 昭和8年頃の長崎は観光の絶頂期にあった。昭和5年に長崎港駅ができ、上海航路は多くの上海の往来の人々で賑わった。昭和9年3月に、雲仙が日本初の国立公園に指定され、上海から避暑、温泉、ゴルフのために、多くの観光客が訪れた。さらに、昭和9年3月25日から5月23日まで開かれた「長崎国際観光博覧会」は、長崎市の中ノ島をメイン会場とし、第2会場を雲仙として、空前の長崎観光ブームを呼び起こした。入場者数約62万9000人、大盛況であった。 吉田初三郎の「景勝の長崎」は、沸き立つような長崎の観光ブームの絶頂に、長崎の歴史のなかで最も輝いた長崎市を描いた「長崎市の鳥瞰図」である。 |
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| 九州景勝鳥瞰図《長崎県:長崎市》 所蔵/長崎大学工学部教授 岡林隆敏 |